このブログでは、家庭・仕事が上手くいくようになるスキルを提供し、一緒にトレーニングしていきます。
まずは聞き上手、相談上手になることで人間関係を良くしていくこと。
そのために今回は、相手の感情表出を大切にすることについて解説していきます。
結論:とにかく相手の話に耳を傾けることから始める
では相手の感情表出を大切にするとは、どのようにしたら良いのか。
まずは、兎にも角にも相手の話に耳を傾けることです
親身に、真剣に聞いてくれない人に、自分の感情をありのまま伝えられますか?もしそんな人に伝えるとしたら、逆に相手のことを考えられない例か、真剣に聞いてくれない人に対する怒りなどの負の感情でしょう。
それは今回お伝えする、表出したい感情ではありません。
「○○に対して、こう思ったんだ」
この言葉と同時に、明るい話し方なのか、寂しいような話し方なのか。表情や身振り手振り、口調などから感じられる、相手の気持ちが見えてくる、そんな感情の表出が理想の形です。
なぜ感情の表出が大切なのか、解説していきます。
人は自分を表現したい、他者と経験を分かち合いたいと思っている
人は誰しも、自分を表現することや、他の人と経験したことを話すことに喜びを感じます。意識していなくても、そういった欲求が人にはあるとされています。
この表現や話を助ける、出しやすくするためには相手に「どんな気持ちだったの?」といった質問や、自分が話を聞くんだと伝わる真剣な態度で会話をしていくことが重要です。
感情を表出すると、緊張が和らぐ
誰かに話を聞いてもらった時「すっきりした」と感じたことはありませんか?
自分にとって緊張する場面で、誰かと話したら緊張が和らいだことはありませんか?
それも自分の感情表現を大切にしてもらえた一つの場面かもしれません。人は自分の感情を受け止めてもらえると、自然と緊張が和らいでいくものです。
これが職場や家庭であれば、衝突を未然に防ぐことや、溝が深まってしまうことを避ける良い方法になると思います。
感情を表出しにくくしている圧力から解放される
では皆さんは、いつでも誰にでも感情を伝えられますか?
自由に表現できますか?
それは難しいですよね。話せる相手、環境を選んでいると思います。
上司に怒られた瞬間に「むかつくんだよ!うるさいな!」なんて、いきなり感情を出しませんよね。
もしあなたが誰かと話をしていた時、相手の感情を受け止めてあげられる場面があれば、私には話してもいいんだよ、大丈夫だよ、と言葉や態度で相手に伝えていくことで、感情を表出しにくくしている圧力を軽くしてあげることが出来ます。
表現された感情を非難したり、邪魔してはいけない
もし相手が表出した感情が、あなたの意見と違ったらどう思いますか?
自分の意見がそこで見えてきてしまい、受け入れることが難しくなるかもしれません。
しかしそこで「それじゃだめだよ」「違うよ!」「私はそう思わないなー」「おかしいんじゃない?」などの非難、否定をしてはいけません。
「あーそんな時はこうするんだよ」「私だったらさ」といったアドバイスも、相手の話が途中だとしたら、ぐっと我慢して飲み込んでください。
まずは相手の気持ちを受け止める、耳を傾けることが重要です
むしろ積極的に感情を引き出すために励ます
もしあなたが受け止めにくい感情だった場合でも、または相手が感情をうまく表出できていなくても
「そうか、あなたは○○について□□って思ったんだね」と受け止めて、より表出しやすい空気を作りましょう
そうすることで相手はあなたとの時間に居心地の良さを感じ、関係が良くなっていくはずです。
安心して話せる場所や雰囲気が重要
相手に感情を表出してもらい、それを大切にする。そのためには、安心できる場所や雰囲気も重要です。
これについては、あなたの話を聞く姿勢だけではなく、周囲の環境も大切です。
上司の近くでプライベートな話をしたり、家族の前で同僚の相談を聞いたり。それでは落ち着きませんよね。
座って話せるかどうか、時間の限りはどうか、騒音はどうかなど。会話の内容が深くなるならば場所の選択も重要です。
無理に良い言葉を探さなくても、情緒は伝わる
感情を大切にしようとすると、格好の良い返事や言葉を探したくなります。しかし、それはあまり重要ではありません。
(私のような相談専門職との関係であれば超重要ですが)
温かさや思いが伝わることが理想です。とにかく相手の話に耳を傾ける。
その姿勢と気持ちを何よりも大切にしてください。
自分の表情や態度、話し方にも注意していく
強いて言うならば、話を聞いている自分の表情はどうか、強い口調やそっけない返答をしていないかといった、自分の態度・話し方は注意しても良いですね。
険しい顔より笑顔、強い口調より柔らかい口調。その方が相手も話しやすくなります。
同時に、自分もリラックスしていることが大切です。
聞き上手になるための方法を意識するあまり、緊張してしまう、うまく話せなくなることもあります。ですが緊張している人と喋ると、相手も疲れてしまいますね。
ここでは専門職を育てるのではなく、あくまで仕事・家庭といった人間関係を少しでも良くすることで、人生を豊かにすることが目標です。そのためには自分がストレスを感じすぎないよう、リラックスしながら会話することも大切にしましょう。
感情表出はまず受け止める そのあとは?
相手の話に耳を傾けることが大切、話を遮らずにまずは感情を大切に受け止めること。この重要性は前述の通りです。
では受け止めた後にどうしたらよいのか。
一緒に確認していきましょう。
受け止めた後に、相手にとって感情がどんな意味を持つのか考える
喜び、怒り、悲しみ、楽しさ、感情は多くの表現が出来ます。では、なぜ相手はその感情を抱えているのでしょう?
同じ事柄があったとしても、前向きな人と後ろ向きな人がいますね。相手にとってなぜその感情が表出されたのかを考えることは、寄り添うことに繋がります。
まさに聞き上手、相談上手になるための重要ポイントです。
その感情を持つに至った人の歴史、環境が必ずあります。
それを一緒に考えたり「どうしてそう思ったの?」と一言聞いてあげるだけで、相手はよりあなたと話しやすくなるでしょう。
例えば家庭や職場でどんな場面があるか?具体例について
ここまで解説してきた内容を、実際の場面を例にして確認してみましょう。
仕事から帰宅してみると、機嫌が悪い妻
ただいまー!遅くなってごめんね!
おかえり・・・
あ、うん・・・
(あれ・・・なんかそっけないけど何かしたかな・・・)
(顔も険しいけど、帰りが遅くて怒ってるのかな。けどこっちも気分悪いな・・・)
こんな場面があったとします。
あなたはこの後、どうしますか?皆さんの性別により夫・妻の立場は入れ替えてみて下さい。仕事ではなく、他の用事で出かけていた場面と想定してもいいです。
ここでもし互いに黙ってしまったり文句を言ってしまうと、非常に険悪な空気になりますよね。帰宅した家の空気が悪いと、居心地も悪くて辛くなると思います。
ではどうしたら良いのか?
少し表情が悪いけど、何かあった?
別に何にもないよ
そうか。わかった。自分が受け止めた方がいい話なら聞いておきたいと思うけど、話せそうだったら言ってね。表情悪いから心配だったんだ。
ああ・・・ごめん。子どもがご飯なかなか食べなくて大変だっただけなの。
気にしてくれてありがとう。
話してくれてよかった。それは一人で大変だったし気持ちも落ち着かなかったね。いつもありがとう。
こんな会話になったとしたら、いかがですか?
重要なポイントとしては
・相手がすでに表出してる感情(態度)を否定しなかった
・心配し、気にかけていることを先に言葉で伝えた
・話すかどうかの選択肢は相手に渡した
・話してくれてたことを肯定した
・相手の行動や感情を肯定した
が挙げられます。
これらが感情の表出を大切にする際に使えるテクニックですね。誰しも人に何かを話すことは、当たり前ではないと捉えて肯定することがコツです。
職場で落ち込んでいる後輩
では続いて、職場の例を一緒に見てみましょう。
おはようございます
おはよう
あれ、なんか元気ない?
あ、いや、すみません。
大丈夫です。
そうか。出来ることがあったら言ってね。
いや、今日抱えてる会議が不安で。
ちょっと緊張してるんです。
ああ、そうだったのか。表情がさえないから心配したけど、理由がわかってよかったよ。
何かそれについて、助けになれることはあるかい?
忙しいのに申し訳ない・・・
でも、そしたらちょっとだけプレゼンの資料を見てもらえませんか?
もちろん。不安だろうから早速やろう!
いかがでしょう?
先ほどの家庭編と重要なポイントは同じです。肯定すること、選択肢は相手に渡しながら、話してくれた内容に全力で耳を傾けて自分に出来ることを一緒に考えること。そして相手が求めてくれたことに即対応すること。
表出された感情を大切にすること以外のテクニックも含まれていますが、このブログを読んで意識的に会話をしていくと、自然と話せるようになってきます。
こんな先輩がいたら、職場の人間関係や空気はとても良くなり、自分自身が仕事をしやすくなるのではないでしょうか。
まとめ:意図的な感情表出を大切にすると、相手と感情を分かち合える
いかがでしたか?
感情を表出してくれたことに感謝しつつ、それを肯定していく。
とても大切なことであると同時に、人間関係を良好にするためには必須とも言えるスキルです。
人は感情が分かち合えた時に、自分の負担が減るような感覚になります
今回挙げた会話例は、負担が減ったような、話せてほっとしたような感覚になれる会話を紹介しています。日常会話でこのテクニックが使えそうな場面に出会った時には、是非積極的に利用してみて下さい。
皆さんの人生が豊かになるお手伝いが出来ればと思っています。
皆さんの人生の1ページに、何かを残せたら幸いです。